数学III分数関数の積分(部分分数分解)の練習問題と解き方
分母が因数分解できる分数関数は、部分分数に分解すると log の和として積分できます。
基礎・標準:高校3年・2学期/発展:高校3年・受験期
数学の問題ジェネレーター
基本の考え方
(x+1)(x+3)1 は、そのままでは積分できませんが、
(x+1)(x+3)1=21(x+11−x+31)
と部分分数分解すると、∫x+adx=log∣x+a∣+C が使えます。
∫(x+1)(x+3)dx=21(log∣x+1∣−log∣x+3∣)+C=21logx+3x+1+C 部分分数分解のやり方
(x−1)(x+2)3x+1=x−1A+x+2B とおき、両辺に (x−1)(x+2) を掛けると
3x+1=A(x+2)+B(x−1)
これは恒等式なので、x=1 を代入すると 4=3A、x=−2 を代入すると −5=−3B となり、A=34, B=35 と求まります(係数を比較する方法でもかまいません)。
ポイント
分母を 0 にする x の値を代入すると、一気に係数が求まります。2 乗の因数 (x+a)2 があるときは x+aA+(x+a)2B のように 2 つ用意します。
分子の次数が高いときは割り算
分子の次数が分母の次数以上のときは、まず割り算をして「多項式 + 分数」の形にします。
x−1x2+3x+1=x+4+x−15
これで ∫x−1x2+3x+1dx=21x2+4x+5log∣x−1∣+C と計算できます。
分子が分母の導関数のとき
x2+x+12x+1 のように、分子が分母の導関数(の定数倍)になっていれば、部分分数分解をしなくても ∫f(x)f′(x)dx=log∣f(x)∣+C が使えます。まずこの形かどうかを確認すると近道です。
よくある間違い
- 分解の係数:(x+a)(x+b)1=x+a1−x+b1 としてしまうミス。b−a1 倍が必要です。通分して確かめましょう。
- 割り算を忘れる:分子の次数が高いまま分解しようとしてもうまくいきません。
- 絶対値:log∣x+a∣ の絶対値を忘れずに。
例題(解き方つき)
次の不定積分を求めよ。
∫x−2x+5dx
ヒント
分子の次数が分母の次数以上のときは、まず割り算をして「多項式 + 分数」の形にします。
答え
∫x−2x+5dx=x+7log∣x−2∣+C (C は積分定数)
解き方
分子を分母で割ると x+5=(x−2)+7 であるから
x−2x+5=1+x−27 したがって
∫x−2x+5dx=∫(1+x−27)dx=x+7log∣x−2∣+C
次の不定積分を求めよ。
∫x2−x−62dx
答え
∫x2−x−62dx=52logx+2x−3+C (C は積分定数)
解き方
分母を因数分解すると x2−x−6=(x−3)(x+2)。部分分数に分解して
x2−x−62=52(x−31−x+21) したがって
∫x2−x−62dx=∫52(x−31−x+21)dx=52logx+2x−3+C
次の不定積分を求めよ。
∫x2+4x3dx
ヒント
割り算で次数を下げると、f(x)f′(x) の形が出てきます。
答え
∫x2+4x3dx=21x2−2log(x2+4)+C (C は積分定数)
解き方
x3=x(x2+4)−4x より
x2+4x3=x−x2+44x (x2+4)′=2x なので ∫x2+4xdx=21log(x2+4)+C。よって
∫x2+4x3dx=∫(x−x2+44x)dx=21x2−2log(x2+4)+C
練習問題
次の不定積分を求めよ。
∫x−22x−3dx
ヒント
分子の次数が分母の次数以上のときは、まず割り算をして「多項式 + 分数」の形にします。
答え
∫x−22x−3dx=2x+log∣x−2∣+C (C は積分定数)
解き方
分子を分母で割ると 2x−3=2(x−2)+1 であるから
x−22x−3=2+x−21 したがって
∫x−22x−3dx=∫(2+x−21)dx=2x+log∣x−2∣+C
次の不定積分を求めよ。
∫x2−91dx
ヒント
分母を (x−a)(x+a) と因数分解してから部分分数に分けます。
答え
∫x2−91dx=61logx+3x−3+C (C は積分定数)
解き方
x2−9=(x−3)(x+3) と因数分解して、部分分数に分解すると
x2−91=61(x−31−x+31) したがって
∫x2−91dx=∫61(x−31−x+31)dx=61logx+3x−3+C
次の不定積分を求めよ。
∫x2−4x3dx
ヒント
割り算で次数を下げると、f(x)f′(x) の形が出てきます。
答え
∫x2−4x3dx=21x2+2log∣x2−4∣+C (C は積分定数)
解き方
x3=x(x2−4)+4x より
x2−4x3=x+x2−44x (x2−4)′=2x なので ∫x2−4xdx=21log∣x2−4∣+C。よって
∫x2−4x3dx=∫(x+x2−44x)dx=21x2+2log∣x2−4∣+C