式と証明の練習問題と解き方
二項定理・整式の割り算・恒等式・不等式の証明は、数学IIのあらゆる計算の土台です。公式の使い方と答案の書き方を確認しましょう。
基礎・標準:高校2年・1学期/発展:高校3年・受験期
数学の問題ジェネレーター
二項定理と一般項
特定の項の係数を求めるときは、一般項 を書き、文字の次数が条件に合う を求めます。
例: の の係数は、一般項 で のときなので 。
のように分数を含むときも、一般項を の累乗の形 に整理すれば同じように求められます。 を で割った余りなども、 と見て二項定理を使います。
整式の割り算と分数式
整式 を整式 で割った商を 、余りを とすると
が成り立ちます。割る式や商を求める問題では、この関係式から逆算します。
分数式の計算は分数と同じで、分母・分子を因数分解して約分し、足し算・引き算は通分してから計算します。
恒等式の係数決定
にどんな値を代入しても成り立つ等式を、 についての恒等式といいます。係数を決める方法は 2 つあります。
- 係数比較法:両辺を展開して、同じ次数の項の係数を比べる。
- 数値代入法: など計算が楽になる値を代入する(最後に恒等式になっていることを確かめる)。
例: では、分母を払って 。 を代入して 、 を代入して です(部分分数分解)。
相加平均と相乗平均・不等式の証明
等号は のとき成り立ちます。
のとき で、等号は すなわち のとき。よって最小値は です。積が一定になる 2 つの正の数の和の最小値を求めるときに使います。
「」だけでは最小値とはいえません。等号が成り立つ が実際に存在することまで示します。
不等式の証明は、(左辺)−(右辺)を のような平方の和に変形して 以上を示すのが基本です。例:。
例題(解き方つき)
の展開式における の係数を求めよ。
ヒント
一般項は です。 の次数が 1 になる を探しましょう。
答え
解き方
展開式の一般項は
の項は のときで、その係数は
整式 をある整式 で割ると、商が 、余りが である。 を求めよ。
ヒント
より、 です。
答え
解き方
割り算の関係 より
左辺を で割ると
のとき、次の不等式を証明せよ。また、等号が成り立つのはどのようなときか。
ヒント
(左辺)−(右辺)を平方の和に変形するか、相加平均と相乗平均の大小関係を使います。
答え
(左辺)。 より相加平均と相乗平均の大小関係から 。よって(左辺)。等号は のとき。
解き方
(左辺)。 より相加平均と相乗平均の大小関係から 。よって(左辺)。等号は のとき。
練習問題
整式 を で割った商と余りを求めよ。
ヒント
筆算で、最高次の項を消すように商を 1 項ずつ立てていきます。余りの次数は割る式より低くなります。
答え
- 商
- 余り
解き方
筆算で割り算を行うと、商と余りは
確かめ: が成り立つ。
のとき、 の最小値と、そのときの の値を求めよ。
ヒント
に注目し、 と変形します。
答え
- 最小値
- そのときの x
解き方
式を変形すると
より、相加平均と相乗平均の大小関係から
等号は 、すなわち のとき。よって最小値は
次の等式が についての恒等式となるように、定数 , , の値を定めよ。
ヒント
右辺を展開し、 の係数から を先に決めます。
答え
解き方
右辺を展開すると
の係数を比べて
の係数と定数項を比べて